【年利回り】何%だと何年で資産は何倍になる?一覧表を作成してみた【投資】
こんにちは。
今回は投資において重要な要素である利回りについて考えていきます。
まずは結論から。
・エクセルやスプレッドシートのPOWER関数で簡単に一覧表を作成できる
・具体的には以下になります。
表の作り方
前提として、エクセルやスプレッドシートを最低限使える方を想定して解説していきます。
(本記事ではスプレッドシートを用いて解説します)
まずお話しするのは、利回りの計算方法です。
例えば以下のケースを考えてみましょう。
100円を年間利回り4%で1年間運用するといくらになる?
これを計算する式は以下になります。
・100×1.04=104
100円が104円になりました。
では、次に以下のケースを考えます。
100円を年間利回り4%で2年間運用するといくらになる?
運用期間が1年から2年に増えました。
これを計算する式は以下になります。
・100×1.04×1.04=108.16
先ほど計算した1年間の運用から、さらに1年間運用をしたと考えても同じです。
・104×1.04=108.16
(104円は100円を年利4%で1年間運用した結果の金額でしたね)
では、最後に次のようなケースを考えましょう。
100円を年間利回りR%でn年間運用するといくらになる?
なんだか数学っぽくなりましたね。
答えを書いてしまうと以下のようになります。
・100×(1+0.01×R)^n = 答え
実際の値を代入してみるとわかりやすいと思いますが、難しい方は「ふ~ん」くらいで聞いてもらって大丈夫です。
ちなみに記号「^」は累乗という概念で、例えば「2^4」は2の4乗で16になります。
そしてこの累乗を表現できるのが「POWER関数」なんです。
私が今回作成した表では、POWER関数を含んだ次のような式を扱っています。
=ROUND(C$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2),2)&"倍"
はい、お気持ちはわかります。難しそうですよね。
ということで、コピペで表を作る方法をささっと解説して、式の中身は興味がある人向けにその後で言及します。
表を作る
1,下記のように値を入力します。
※1つ1つ入力するのが面倒な方は次のように入力しましょう。
・B2セルに「初期金額」を入力
・B3セルに「=row()-2&"年後"」と入力。それをB42セルまでコピペ
・C1セルに「="年利回り"&column()-2&"%"」と入力。それをL1セルまでコピペ
・C2セルに「1」を入力。それをL2セルまでコピペ

枠や色は任意です。私は見やすいので入れてます。
2,例の式を入れていきます。
・C3セルに「=ROUND(C$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2),2)&"倍"」を入力し、残りのセルにコピペ

これで表はできましたね。
うまく作れなかった方がいましたらごめんなさい。
エクセルやスプレッドシートって、慣れていないと使うのは難しいですよね。
前述した利回りの計算式を覚えて知りたい部分を電卓で計算したり、私が作成した表を参考にしたりなど色々工夫をしてみてください。
最後に関数式が気になる方向けに、先ほどの難しそうな式を解説していきます。
式の中身を解説
問題の式はこれですね。
=ROUND(C$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2),2)&"倍"
とりあえず、わからないものをなくしましょう。
用語 | 意味 | 備考 |
ROUND関数 | 小数点以下を四捨五入します。 | ’=ROUND(1.2345,2)を入力すると「1.23」が返ってきます。 ROUND(四捨五入したい数値,小数点第何位まで表すか)ということですね。 |
C$2 | C2セルの絶対参照です。 | セルを式の中に入れる場合、コピペをすると行列がそのままずれていきます。 行列の前に「$」を入れると、このズレを防止できるんですね。 |
POWER関数 | 累乗(べき乗)の値を返します。 | ’=POWER(何の,何乗)です。 =POWER(2,4)と入力すると、2の4乗である「16」が返ります。 |
column() | 式を書いたセルの列の番号を返します。 | A列だと「1」、B列だと「2」、C列だと「3」を返します。以降も同様です。 |
row() | 式を書いたセルの行の番号を返します。 | 1行目だと「1」、2行目だと「2」というよう返します。 |
* | 掛け算の「×」です。 | |
& | 関数と文字をつなげる際に使用します。 | 文字と文字をつなげる場合でも使用します。 今回の場合はROUND関数と"倍"という文字をつなげるのに使用していますね。 |
次に式を分解してみていきます。
その前に、C3セルですと「1円を年利回り1%で1年間運用」であり、1ばかりでわかりにくいので、
今回はE4セル(「1円を年利回り3%で2年間運用」)を使って考えていきましょう。
E4セルの式は以下です。
=ROUND(E$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2),2)&"倍"
まずはこの中から下記の太字の部分を考えていきます。
=ROUND(E$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2),2)&"倍"
これは上述した利回りの計算式(100×(1+0.01×R)^n = 答え)を指しています。
(運用資金が違うので、最初の数字は今回は100じゃなくて1ですね)
さて、まずは式の値を数字に直しましょう。
E$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2)
・E$2はE2セルの値なので「1」ですね。
・column()は今回E列なので「5」です。column()-2は「3」ですね。
・row()は今回4行目なので「4」です。row()-2は「2」ですね。
・*は掛け算の「×」です。
これで次のように変換できますね。
E$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2)
=1×POWER(1+0.01×3,2)
=1×POWER(1.03,2)
POWERは「=POWER(何の,何乗)」ですので、POWER(1.03,2)は「1.03の2乗」です。
つまり、次のように変換ができますね。
1×POWER(1.03,2)
=1×1.03×10.3
=1.0609
1円を年利回り3%で2年間運用すると「1.0609円」になることがわかりました。
ただ、これを表に直したときに小数点第4位まで表示されていると見にくいです。
ということで、ROUND関数を使って一定の位置で四捨五入をします。
もう一度全体の式を見てみましょう。
=ROUND(E$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2),2)&"倍"
このうち太字部分は「1.0609」でした。
つまり以下のようにできますね。
ROUND(E$2* POWER(1+0.01*(column()-2),row()-2),2)&"倍"
=ROUND(1.0609,2)&"倍"
ROUND関数は「ROUND(四捨五入したい数値,小数点第何位まで表すか)」で、
ROUND(1.0609,2)は1.0609を小数点第2位まで表示し、第3位を四捨五入するので「1.06」となりますね。
「&」は関数と文字列をつなげるので、先ほどの「1.06」と「倍」をつなげて「1.06倍」となるわけです。
これで式の解説はおしまいです。
よくわからなかった、という方は「エクセル ROUND関数」などと検索して私よりも説明が上手な人を見つけたりしてみましょう。
投資スタイルにもよりますが、投資は数字を扱いますのでこのような計算に慣れておくことは決して無駄にはならないはずです。
また、エクセルやスプレッドシートの扱いは投資に関わらず色々な仕事に応用できるスキルですので、関心のある方はぜひそれぞれのペースで身に着けていきましょう。
まとめ
今回は投資における利回りについて、年利回りと年数の関係を一覧にしてみました。
この記事が少しでもあなたのお役に立てていれば幸いです。
それではまた!
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