【日経平均】上昇/下落した次の日の相場は上がりやすい?下がりやすい?
こんにちは。
今回は日経平均のデータを用いて、日経平均が上昇した日、下落した日の翌日の相場を見ていきます。
まずは結論から。
・上昇した日の翌日は上がりやすい。
・下落した日の翌日は上がりやすい。
※調査期間:1949年5月16日~2022年5月13日
どちらの場合も上がりやすいという結論が出ました。
それでは、詳しく見ていきましょう。
そもそも日経平均は上昇する日の方が多い
過去の記事で1949年~現在、2000年~現在の期間で、日経平均の上昇/下落回数を調べていますが、
いずれの場合も上昇の回数が下落の回数を上回っています。
そもそも上昇する回数が多いのだから、相場が上昇する場合も下落する場合も上がりやすいのはある意味では当然の流れとも言えそうです。
なお、1949年~2022年5月で集計した場合の具体的な数値は下記になります。
上昇→上昇 | 5144 |
上昇→下落 | 4314 |
下落→上昇 | 4310 |
下落→下落 | 4200 |
2000年~2022年5月の場合は下記になります。
上昇→上昇 | 1413 |
上昇→下落 | 1408 |
下落→上昇 | 1408 |
下落→下落 | 1247 |
いずれも「上昇→上昇」のパターンが最多であり、「下落→下落」のパターンが最も少ないです。
ただし、1949年からのデータと比べて2000年からのデータでは、全体的に「上昇しにくく下落しやすくなっている」という傾向も読み取れます。
ただ、それ以上に驚きなのが「上昇→下落」「下落→上昇」の数字がほぼ同じであることです。
例えば2000年以降で見た時、相場が上昇する日は下落する日よりも6%も多いんです。
しかし、相場の変動を2日の幅で計算すると「上昇→下落」「下落→上昇」の数字が同じになってしまうのは面白いですね。
では、次に計算する範囲を2日間から4日間に広げてみましょう。
「上昇」「下落」と書いていくと大変なので、「上昇」を「1」、「下落」を「0」と表現します。
例えば「1001」であれば「上昇→下落→下落→上昇」となります。
4日間の上昇、下落率
1949年~2022年5月のデータは下記になります。
1111 | 1557 |
1110 | 1251 |
0111 | 1241 |
1011 | 1187 |
1100 | 1155 |
1101 | 1139 |
0011 | 1097 |
1001 | 1070 |
1000 | 1057 |
0001 | 1054 |
0110 | 1042 |
0010 | 1031 |
0101 | 1019 |
0000 | 987 |
0100 | 977 |
1010 | 966 |
2000年~2022年5月の場合は下記になります。
1011 | 381 |
0101 | 381 |
1010 | 361 |
0111 | 360 |
1101 | 360 |
1110 | 359 |
1001 | 358 |
0110 | 352 |
1100 | 350 |
1111 | 343 |
0010 | 335 |
0011 | 330 |
0100 | 315 |
1000 | 307 |
0001 | 307 |
0000 | 275 |
2つの期間のデータにはかなりの違いがあります。
見えてくる傾向として、1949年~のデータは「上昇し続ける」パターンが際立って多いですね。
さらに「上昇と下落を繰り返す」パターンが相対的に少ないです。
一方で、2000年~のデータでは、「上昇と下落を繰り返す」パターンが相対的に多くなっています。
高度経済成長の時代を含む1949年~のデータは比較的安定した相場の上昇が見込めていたが、2000年を過ぎると相場が上昇と下落を繰り返す不安定なものになってきたと考えることもできそうですね。
また、2010年~2022年5月の範囲でもデータを取ってみました。
1111 | 219 |
1010 | 214 |
1101 | 207 |
0101 | 206 |
1001 | 200 |
1011 | 199 |
0111 | 198 |
1110 | 198 |
0110 | 197 |
0011 | 196 |
1100 | 189 |
0100 | 174 |
0010 | 167 |
1000 | 163 |
0001 | 163 |
0000 | 130 |
「上昇と下落を繰り返す」パターンが多いのは2000年からのデータと同様に見られる傾向ですが、「上昇し続ける」パターンが一番多くなっています。
2010年以降の日経平均は、上昇傾向になり相場が回復しているのかもしれません。
ちなみに統計的な話にはなりますが、1949年以降のデータに限った場合、ランダムなデータではここまでのデータの偏りはほぼ見られません。
そのため、1949年以降に限ればランダムデータでは表れない日経平均独特の相場の推移があると言ってよいでしょう。
逆に2000年以降のデータはランダムでもこの程度の偏りが出る可能性は高いので、信頼性という観点では1949年以降すべてを取ったデータよりも薄くはなってしまいます。
まとめ
今日は日経平均における上昇、下落の傾向を見ていきました。
この記事が少しでもあなたのお役に立てていれば幸いです。
それではまた!
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日経平均推移のデータソース(※英語サイト):
https://www.macrotrends.net/2593/nikkei-225-index-historical-chart-data
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